鎖。*奈落の底へ落としてあげる。*
それに気付いた秀麗は恭夜の横へ行き、小学生のように冷やかし始めた。

「あれれぇ?
恭夜と生徒会長さん、いつからそんな仲なのぉ?
二人とも頬染めちゃって可愛い」

「いつから……って言われても……なぁ。
かなり前?」

恭夜は少し照れつつ言った。
その様子を見ていた来と那柚はわざとらしく、

「よし!
那柚、そろそろ行くか!」

「今から行ったら俺ら、注目の的だよなぁ。
想像しただけでなんかはずっ(≧ε≦)
早く二人も行きましょうよ!」

来は一人先々歩き、那柚は置いてかれてる恭夜と秀麗の腕を引っ張り来の方へ走り出した。
那柚が自分の方に向かって走って来ていることに気付いた来は、慌てて那柚を止める。

「那柚止まれ!
それか二人を離せ!」

那柚はへらへら笑いながら来に聞き返す。

「えぇぇぇぇ?
なんでぇぇ?」

「なんでって……。
あ
那柚、お前こっちに来んな……止まれっ!」

来の顔が徐々に青ざめていき、

「もう無理止まれなぁい~」

那柚のこの言葉を聞いた後は死人のような顔色だった。
< 29 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop