鎖。*奈落の底へ落としてあげる。*
突然の那柚の母の発言に、あの人が黙っているはずもなく…。

「ちょっと!
未来口説くのやめてくださいっ!
そして私の未来にキスしないで!
未来に……未来にキスしていいのは私だけなんだからねぇっ!!」

「湖・都・音
私が一番好きなのは湖都音なんだょ?」

「
未来ぃ」

2人に抱き締められ相当辛いはずなのに、未来はにこにこしていてすごく上機嫌だった。

そして那柚たちの方へうもれている両手を広げ、

「那柚くんと来くんもぎゅってしますか?」

と首を傾げながら聞いてきた。
それを見て、2人は即答で拒否した。

「いや、俺はいいです…。」

「湖都音さんはともかく、おばさんまで睨まなくても…。」

那柚は泣きそうに、来は冷や汗が流れていた。

「だってこんなに可愛いんだもの。
変な男に引っ掛かったら困るじゃない。」

「普通我が子に変な男扱いする…?」

「分かってくださいます?
未来ってばこんなに可愛いのに、自分でガードしないから心配なんですよっ。
しかもこの無防備っ!
いつ攫われてもおかしくないでしょうっ?!」

湖都音と那柚の母はなぜか意気投合。
未来は相変わらずにこにこ顔だ。
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