鎖。*奈落の底へ落としてあげる。*
あまりにも話が先に進みそうになかったので、来と那柚は助けを求めて未来をじぃーっと見てみた。

2人にはかなりの賭けだった。

先に未来が気付いてくれたら、平和になんとか終わることができる。
だけど湖都音と那柚の母が先に気付けば…………




間違いなく血祭りになるだろう。

『はぁ。』

((ぁ、やべ))

ため息をついた直後、2人は大慌てで口を手で塞ぐ。

そしてちらり、と3人を見てみると、湖都音と那柚の母は気付いた様子がなかったが未来は気付いたようで、小さく微笑み、湖都音の背中越しにピースサインをした。

「ねぇ、那柚くん?
来くんと一緒にお泊まりの準備してきたらいかがですか?」

「ぁ、はいっ
すぐにしてきますっ。
来行こっ。」

「ああ。
未来、車で待っとけば?」

未来は顔だけ来の方を向き、優しく微笑んだ。

















そして、その後の出来事を来と那柚は知らない。

















(未来ちゃん、行っちゃうの?!
行っちゃやだやだぁ)

(お母様、私また来ますから。
ですから今日は……。)

(絶対来てねっΩÅΩ;
私待ってるから!)
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