甘い愛で縛りつけて
私を抱き締めたままこっちを見る恭ちゃん。
私が俯いて恭ちゃんと視線を合わせたら、きっと、ふたりの距離は数センチだ。
だからそうする事を少しためらったけど……催促するようにもう一度名前を呼ばれて、ゆっくりと視線を合わせて。
視線がぶつかった次の瞬間には、唇が触れていた。
ゆっくりとこじあけようとする恭ちゃんに恥ずかしくなりながら応えると、すぐに舌が入り込んでくる。
深く重なった唇が、私のもらす声さえも逃さずに閉じ込める。
咥内を這う舌に、ドキドキして息が上がっていた。
「……は、ぁ……」
長く丁寧なキスがようやく終わって思わず息をもらすと、恭ちゃんは熱のこもった瞳で私をじっと見つめた。
そして、顔を寄せて頬やこめかみ、耳に唇を押し付ける。
優しい感触がくすぐったくて気持ちよくて、頭がふわふわとしてくるのを感じた。
「実紅……」
「ん……」
耳元で呼ばれる名前のせいで、ぞくぞくした痺れが背中を走る。
耳にキスをした恭ちゃんが少し離れて、私の顎にかけた手で唇を割った。
そして。