最高の旦那サマ!
「俺は、お前のこと好きになんねーから。
でも、俺のこと見とけ。
美紅の気持ちは、ありがたくもらっとく」
クシャっと笑う、キミ。
ずるいずるいずるいずるいずるい....
貴方があたしを見ていないのは、わかってた。
わかってたけど、気持ちが止まんないんだもん。
「フッたけどスキでいろ、って?そんなの無理だよ。あたしの心がズタズタになるだけじゃん。好き勝手言わないでよ、バカ!」
何処かへ逃げ、たいよ。
でもここで逃げたら、この関係すら終わってしまいそうで。
諦めよう、と思う頭と
嫌だスキだよ、って思う心。
体の中がゴチャゴチャになって、自分でもどうしたいか分からない。
とにかく、剣士といたくないよ......
泣いている、弱い自分を見られたくない。