孤独と嘘と愛に騙されて。


学校へ着くと、
なぜだか周りの視線がチクチクと刺さる。
私、何かしたっけ。
心当たりを探してみるものの、検討はつかず。
でも、しばらくしてその原因が明らかになった。

犯人は、あいつ。


「 何! 」

背後に誰かがいる気がして振り返ってみれば
見たくないような、そんな綺麗な顔が目の前に現れた。
その人物は、ふふんっと鼻で笑うだけ。
注目されてる人の気も知らずに。


「 何って、可愛い子いるなーってあとつけてただけ。 」


そしてまたニッと笑う。
こんなとこ、彼女さんに見られたらどうするつもりなんだろう?
未だに彼との契約は把握していないし
彼と仲良くする予定もないんだけど。


「 あーはいはい、ってか彼女さんに見られたらどうするの? 」


犯人はもちろん廉くんで、
彼の冗談を適当に流した。
廉くんだって彼女さんばっかり責めれる立場じゃない。
自分だって責められて当然のことをしたのに。
それでもしつこく私にまとわりつく彼は
一体どういうつもりなんだろう。
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