秋探し




赤と黒のランドセルが並んで帰り道を歩いています。


「ねぇ、奏太はどう思う?
あきちゃんに出会ったのはふたりで見た夢なのかな。
それともやっぱり本当のこと?」


んー、と言いながら奏太くんはまくっていた袖を下ろしました。

走っていない時はちょっぴり寒いのかな。


「わかんないよ、そんなの」

「えぇっ」


白黒はっきりしたい答えに椛ちゃんは不服そう。

むぅ、と口を尖らせます。


「でも、わからない方が楽しいからいいじゃん!」





< 18 / 27 >

この作品をシェア

pagetop