意地悪なキミに、スキをあげる。




そのままあたしの手と朝陽さんの手を絡ませたまま、

あたしの家の近所に着いた。




なぁんだ、送ってくれたんですか?


あんなこと言っておいて、結局はやっぱ優しいんじゃないですか。




と思ったのも束の間。




「えっ、朝陽さんっウチここ…っ」




発言を華麗にスルーされて、挙句、あたしの家までスルー。



何で何で?!




「ここ、俺スポット」




そう言って連れてこられたのは、誰も来ないような


住宅街の一番奥の、角っこにある暗い公園。




家の塀で囲まれていて、すっごく雰囲気悪い…。



ただの砂場らしきものと、なんかデカイ石みたいなのが3つほど…。




「こんなとこ、近所にあったんですね…」




全然知りませんでした…。



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