意地悪なキミに、スキをあげる。
「朝陽さんっ?!」
「別に深い意味はないけど」
次は片手で引き寄せられて、顔が朝陽さんの胸にドンッとぶつかった。
「朝陽さん、痛い…力強いです…」
でも、嬉しかった。
朝陽さんもちゃんとあたしのことを好きでいてくれてるんだって実感できるから。
「俺…病気かな…。お前のこと超すきだ…」
「あたしも…っだいすきです!!」
「こんなにチビで、バカで、5歳も下なのにな…」
「バカいらないです」
かすれたような朝陽さんの声が、あたしの目頭を熱くした。
泣きそうです、朝陽さん…。
「限界。これ以上くっついてたらマジで狂う…」
パッと離れた朝陽さんは、小さく『じゃあな』って言って
あたしの背中を押した。