意地悪なキミに、スキをあげる。
「ごめんなさいあたしのせいで」
「俺の心配するならテスト勉強しろバカが」
あたしの部屋のCDラックを物色しながら、ため息をついた。
早くテストなんて終わらせて、朝陽さんとまたデートがしたいです。
してくれますか…?
「……もう疲れました…」
「はや」
「…ちゅー…してくれたら、頑張ります…」
顔を横向きにして突っ伏した。
ちょっと恥ずかしいですけど…。
ふと、キスしたいなって…思って…。
こうでもしないと、朝陽さんしてくれないかなって…。
真顔でテーブルのそばに戻ってきた朝陽さんは、
あたしの顔の目の前に座った。
「してくれないんですか?」
「しねぇよ」
「ケチですね」
「今に始まったことじゃねぇよ」