意地悪なキミに、スキをあげる。
《だいじょーぶだって》
「ほんとですか?!ほんとにほんとですかっ?!」
なんて子供みたいな質問してるんだろう、あたし。
祐希奈とアヤにも背中をバシッと叩かれて、
やっと決心した。
「…朝陽さん…赤点でも文句言わないでくださいね」
《文句は言わねぇけど、お仕置きはするかも》
「っ?!」
《いちいち反応すんな。いいから見ろ早く》
心の中で、無理無理無理って連呼しながらピラッと裏返しになってるテストをめくった。
「あお、どうだった?」
「…何点なんだよ?」
えっ………。
「これ………っ」
《は?》
「奇跡です!!!63点もあります!!!」