意地悪なキミに、スキをあげる。
あたしが?!
63点?!
毎回赤点ギリギリをさまよってたあたしが、平均点を軽く15点越え?!
「きゃああっ!!!あおよかったじゃん!!!」
どっ、どうしよう。
これは…死ぬほど嬉しいですっ!!!
「よかったぁ〜…」
ホッと胸を撫で下ろすと、朝陽さんの意地悪な声が聞こえた。
《よかったな》
「はいっ!!朝陽さんのおかげです!!ありがとうございましたっ!」
《耳元で叫ぶなよ…うるさい》
「だって嬉しいんですもん!!」
これはお母さんに褒められちゃうやつだ!
褒められるというより、お母さんびっくりしちゃうかな?
数学のテストが返却されて、こんなウキウキした気持ちになったの、初めてだ。