意地悪なキミに、スキをあげる。



*******




放課後デートしてたときだった。




「兄ちゃん!」

「………湊」




学校近くの喫茶店でお茶をしていたら、後ろから見知った声がして…。




湊くんと、あの女の子だった…。




あたしが勝手に鍵を渡したって誤解した、あの女の子…。




あのときは横顔だったからわからなかったけど、

すごく小さくて可愛い子だったんだ…。




「兄ちゃんもデート?」

「まぁ、そんなとこ」

「俺も! 兄ちゃん席詰めて」




4人掛けの席に2人で座っていたあたしと朝陽さんは

隣に湊くんと、湊くんの彼女さんを入れるためにちょっと移動。




「なんでここ座るんだよ」

「いいじゃーん。こないだ蘭が迷惑かけたみたいだし、ね!」




…蘭、そうだ、蘭ちゃんだ。




というか!

なんで湊くんがそれを?!





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