意地悪なキミに、スキをあげる。




パフェをしっかり食べ終えてからお店を出て行った2人。




残されたあたしたち。




「拗ねてんじゃねぇよバカが」




頬杖をつきながら、朝陽さんは

はぁ、とため息をついた。




「あたしにはすっごく意地悪ですよね、朝陽さん」

「……」

「たまには優しくしてほしいんですけどね」



ツン、と拗ねた。



窓を見ながら、反射して見える朝陽さんの顔を見た。


真顔……。




「あいつらと俺ら比べんなよ」

「…比べてなんか…」

「比べてる」



……。



だって、朝陽さんはいつも意地悪であたしをいじめてばっかりで

言葉遣いだって、湊くんみたいに優しくないし



湊くんみたいに、あんなに表情豊かじゃない……




……あ…



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