意地悪なキミに、スキをあげる。
土曜日、
あたしはドキドキしながら朝陽さんの最寄り駅にいた。
湊くんと一緒に住んでると思っていたけど、
朝陽さんは一人暮らしみたいです。
湊くんは、よく使うスタジオが近くにある駅に住みたいとかで…
別々に住んでるんだって。
「あお」
頭上から降ってきた、朝陽さんの優しい声に、顔を上げた。
「っ!朝陽さん!」
「…何だよ。犬みたいだな」
「……ぅ」
「ご主人様待ってた?」
「…待ってましたよ…?」
今日はキャラクターもののTシャツを中に着て、
ゆるめの黒いカーディガンを羽織ってなんか…とってもかわいいんです。