意地悪なキミに、スキをあげる。
朝陽さんの家に着くと、ドキドキしていた胸がもっと速くなっていく気がした。
「汚くはないから」
「わかってますよ。湊くんの部屋掃除してるんですもん」
もはや、あたしより綺麗好きなんじゃない?
っていう疑問すら浮かんできますけど…。
『テキトーに座れば』ってあたしを部屋に促す足が中々進まない。
だってだって
なんだか男子大学生の部屋って感じがまるっきりしないんです!!!
部屋はモノクロ系の家具に統一されていて…。
あっ。
でも、少年マンガはたくさんあります。
それから心理学に関する本や、教職に関する本もたくさんあった。
「そんなジロジロ見ても、エロ本なんて出てこねぇぞ」
「っ?! そんなの探してないですよ!!」