意地悪なキミに、スキをあげる。
職員室の扉を片手で閉めて、扉にトンッともたれた。
「白崎こんなとこでなにやってんだ?邪魔だ」
「えっ、あ、すいません!」
そうだ、ここ職員室のドアだった…。
担任に不思議そうな目で見られて、慌てて手の中のなにかをポケットに入れた。
危ない…。
放課後、学校の生徒は部活か帰宅であまり生徒が校舎の中にいない。
その時間があたしは好き。
うるさくないし、夕焼けは綺麗だし、
外から聞こえる運動部の人たちの声が、青春って感じで好き。
誰もいない教室に戻ってからポケットから出した なにか を手のひらに乗せた。
これって………。
「朝陽さん家の鍵…」