意地悪なキミに、スキをあげる。




「あの…」




ひょこっと顔を出して、キッチンにいる朝陽さんに声をかけた。



ボウルに材料を入れようとしていた朝陽さんがチラッとこっちを見て、

すぐに目をそらした。




……?



なんか…恥ずかしいです…。




「すごく…長くて、ワンピースみたいになっちゃったんですけど…」




狭い歩幅で朝陽さんの前に立つと 、

朝陽さんはあたしの両手を握って、膝をついてしゃがんだ。




いつもはあたしが朝陽さんを見上げてるのに、今は朝陽さんの方が小さくて

なんだか不思議な気分…。




「ごめんあお。逆効果だった」

「へ?」

「俺の服着てるあおとか…だめだ」




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