意地悪なキミに、スキをあげる。




すきが溢れたっていい。

それはきっと、
朝陽さんが全部拾って受け止めてくれるから。




「おまけ」

「…っ!」




ちゅっ、と一瞬だけ触れた唇に確かに感触が残った。



…不意打ちは…恥ずかしいですよ…。

相変わらず真っ赤な頬に両手を当てて、リビングに戻った。




……宿題して熱冷まそう…。
















「いい匂いがする…」




宿題を済ませていたら、
あまりにもいい匂いがしたからフラフラとキッチンへ向かった。




「お腹空きました〜…」

「もう出来た」




お皿に盛り付けられたハンバーグ。




「美味しそう〜っ!!」

「今ソース作ってるからあと少し待って」

「ソースまで作るんですか?!」

「……まぁ」

「主夫ですか…っ!」




朝陽さん、本当に女子力高いです…。

あたし、負けてます…。



< 267 / 309 >

この作品をシェア

pagetop