意地悪なキミに、スキをあげる。
「くそ…やられた」
「へ?」
扉の方を見つめながら、朝陽さんはまた呆れたように笑った。
「ほんとお節介だな、あの人」
「…あの人…」
前にあたしが朝陽さんを探してたとき、
あのおばさんがカウンターにいて…。
このスタッフルームに案内してくれた人です…。
「まぁいいや、ちょうどいいし」
「どうしたんですか?」
「んー、何でもねぇよ」
そういえば、
さっき学校で会ったときは『構ってやれねぇけど』なんて言ってましたけど…。
普通に構ってもらってる…。
むしろ、2人きりになってます…。
あの図書館員さんに感謝ですっ!!