意地悪なキミに、スキをあげる。




「くそ…やられた」

「へ?」




扉の方を見つめながら、朝陽さんはまた呆れたように笑った。




「ほんとお節介だな、あの人」

「…あの人…」




前にあたしが朝陽さんを探してたとき、
あのおばさんがカウンターにいて…。




このスタッフルームに案内してくれた人です…。




「まぁいいや、ちょうどいいし」

「どうしたんですか?」

「んー、何でもねぇよ」




そういえば、

さっき学校で会ったときは『構ってやれねぇけど』なんて言ってましたけど…。




普通に構ってもらってる…。

むしろ、2人きりになってます…。



あの図書館員さんに感謝ですっ!!




< 291 / 309 >

この作品をシェア

pagetop