意地悪なキミに、スキをあげる。




なんかもう耐えられないですっ!!




「ん…っ待って朝陽さん…、心臓…やばいです…」

「…俺なんもしてないけど」




そう言いながら、あたしの耳たぶに
ちゅっとキスを落とす。




当たり前のようにビクッと肩が揺れ、
朝陽さんから楽しそうな声が聞こえてくる。




「忘れ物、教えて欲しい?」




あまりにもドキドキしすぎて、コクン、と首を縦に振るのが精一杯だった。




「あおの手紙」

「っ?!」

「いや、忘れたって気づいたとき死ぬかと思った。俺の教師としての人生終わりかけた」




『あおがあんなこと書くから』

とからかい口調で言われて、恥ずかしくなった。




普通に忘れちゃいけないものを忘れたんですね…。



でもなんか、読まれたんだって思うと…恥ずかしすぎますっ!!!




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