意地悪なキミに、スキをあげる。




読み終わって、バタンとベッドに倒れ込んだ。




手紙だからってだいすきだいすきって…。



「ずるいってほんと…」




職員室に手紙を忘れたから
1日遅く読んだあおからの初めての手紙。



「会いたくなるだろーが…チビ…」




洗ったばかりの掛け布団をギュッと握った。

女子みてぇ…。




「あお」

《わっ…第一声から名前呼ばないで下さいよ!普通はもしもしですよ!》




夜でも元気なあおの声がケータイの向こうから聞こえる。




すきだ…この声…。




「いいだろ別にそんなの」

《だってびっくりするじゃないですか?!》

「しねぇよ」

《あたしはするんですーっ!!》




< 305 / 309 >

この作品をシェア

pagetop