意地悪なキミに、スキをあげる。
読み終わって、バタンとベッドに倒れ込んだ。
手紙だからってだいすきだいすきって…。
「ずるいってほんと…」
職員室に手紙を忘れたから
1日遅く読んだあおからの初めての手紙。
「会いたくなるだろーが…チビ…」
洗ったばかりの掛け布団をギュッと握った。
女子みてぇ…。
「あお」
《わっ…第一声から名前呼ばないで下さいよ!普通はもしもしですよ!》
夜でも元気なあおの声がケータイの向こうから聞こえる。
すきだ…この声…。
「いいだろ別にそんなの」
《だってびっくりするじゃないですか?!》
「しねぇよ」
《あたしはするんですーっ!!》