意地悪なキミに、スキをあげる。




《そんなつもりないですーっ!!》




今度は電話の向こうで大きな声が聞こえてきた。



恥ずかしがって赤面してるあおが想像できて超楽しい…。




「はいはい、もう寝るから。じゃあな」

《あたしの方が先に寝るつもりでしたし!!おやすみなさいっ!!》




ブチッと切られた電話から、ツーツーと虚しい音が聞こえた。



…先に寝るつもりだった、って
なんで俺あおと競争してんの?




「バカはどっちだよ」




緩んでしまう口元をおさえながらベッドに潜り込んだ。




ほんと、バカ。

でも



すきだよ。



おやすみ。





【番外編・完】




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