意地悪なキミに、スキをあげる。
ふたりきり
「ごめんね。お友達の2人はついて来てもいいけどまた説明聞くのもあれだし、他の学部見てくる?」
「あっ、じゃああっちの経営学部見て来ますね!!」
祐希奈は無理やり作ったような笑顔で、アヤの腕を引っ張って出てってしまった。
わ、わざとらしすぎ…っ!!
でも、2人に気を使わせちゃった…。
ごめんね祐希奈とアヤ…。
「ほら行くぞ。迷子」
「なっ…!祐希奈とアヤのときと全然キャラ違いませんっ?!しかももう迷子じゃないです!!!」
横目でチラッとあたしを見て、顎で行くぞって合図してくる朝陽さん。
ヤケになって、残った紅茶を飲み干して、近くのゴミ箱に捨てた。
でも後から気づいた。
あの紅茶、そういえば朝陽さんが飲んだやつだった…って。
祐希奈とアヤに再開して、朝陽さんにムカッとしてたら忘れてた…。