意地悪なキミに、スキをあげる。




「声聞きゃわかんだろ。どういう神経してんだよお前」



名前忘れたけど、あおの友達の女子と話してたら



あおが俺のシャツをクイクイッと引っ張ってきた。



…また泣きそうな顔してるし…。



《さっきとはずいぶんキャラ違いますね?》


「本来の俺と言え」


《そうですか》




俺の前でプルプルと、水を浴びた犬みたいに首を振るチビ…。



そんなうるうるした目で俺を見るな…。



完全に俺が悪役じゃねぇかよ!




《あっ朝陽さん》


「何だよ」


《帰るついでに、あお送ってもらえますか?多分あの子、帰り方知らないんで》


「は?ふざけんなよお前…っ」


《じゃ!お願いしまーす!》




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