意地悪なキミに、スキをあげる。
「あ…」
「なんかありました?」
「雨だ」
外を見つめていた朝陽さんの視線の先には、窓についた雨粒…。
「バス降りるまでに止むといいんだけど」
「そうですね……」
夕立かなぁ…。
いきなり曇ってきちゃったよ…。
「なんか話して」
「はっ?」
「つまんねぇからなんか話して」
ななななにを?!
なにを話したらいいの?!
ていうかいきなり話振らないで下さい!!!
考えた末に出てきた言葉…。
「あ…じゃあ…朝陽さんって何年生なんですか…?」
そういえばあたし、朝陽さんが何年生なのか知らなかったんだよね…。
調査不足です…。
「3年だけど」
「ってことは…ハタチですか?」
「ん」
ハタチ…。