意地悪なキミに、スキをあげる。




天気が悪いと、薄暗い家の中。



朝陽さんは玄関においといて、急いでタオルと…。



こないだお父さんが捨てるとか言ってた傘がベランダにまだあったはず。



もういらない傘なら、あたしに返さなくても朝陽さんが捨てればいいしね。




「使って下さいっ」



ベージュのバスタオル。



ベージュが朝陽さんにぴったり…。



なんてうっとり眺めてる暇はあたしにはない。



さっきベランダに行ってるとき、朝陽さんまたくしゃみしてた…。



だからあったかい飲み物でも…



「朝陽さんっ?!」



朝陽さんが玄関で縮こまってます!!



「朝陽さんっ?!どうしたんですか?!」



さっき渡したバスタオルが頭にかかったまま、震えてる。



「さむい…っ」



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