君と過ごした100日間は。
「あ、そっか、ごめんね! 苗字一緒だからさ。 しかも、雪菜と私は仲良いしっ」
「全然理由になってないよっ!」
僕の席を挟んで言い合いっぽくなってる2人を、間にいる僕は、呆れた顔で見ていた。
「あ、そうだ」
ん?
「私、高橋美優っていうんだ。 雪菜とは親友だから、雪菜と仲良くしてやってね!」
「えっ」
まさかの雪菜と親友さんでしたか。
まぁ、言い合いできるほどだしね・・・。
そして、高橋さんは、話し続ける。
「私の席、雪菜の前だからさ。 隣の小さい子が、なんかやらかしたら、すぐに言ってね!」
「ちょっと! 小さい子って私のこと!?」
僕が返事をする前に、また2人は言い合いを始めて、ため息をつく。
でも・・・。
僕がいない間に、親友なんか作って・・・。
とても楽しそうな日々を送ってたんだなって、見ててわかる。
そして僕は、再びため息をついた。
でもさっきのため息とは違う意味であった。
数分後、次の教科の先生が来て、僕の席は、静かになった。
静かになってみると、さっきは考えもつかなかったことが頭の中にポンと出てきた。
もしかして、あの2人席近いから、毎日うるさい?
そう考えただけで、少し気が重くなった感じがした。
今日から、静かなのは授業のときだけだなと、また呆れてため息をついた。