君と過ごした100日間は。
「芦川さん、帰る人とかいないの?」
「えっ、うん・・・。 美優は部活だし・・・」
「あぁ・・・、高橋さん、何部なの?」
「陸上部だよ! 超運動神経良いんだからッ」
美優のことを知らない人に、なぜか私は、美優のことを自慢したくなった。
美優は、入学して初めて話しかけてくれた子だった。
小学校であまり仲良かった友達がいなかったから、美優が話しかけてきてくれてすごく嬉しかった。
美優がいたから、私は今、こうしていろんな人と友達になれた。
私にとって、美優は最高の親友なんだ。
「ふぅーん・・・そっか」
美優の自慢話を聞いたあとの芦川くんは、少し考えてるような感じがした。
「そしたら、結論として、やっぱり芦川さんは、帰る人がいないんだよね?」
やっぱりって何・・・。
「うん・・・」
そりゃ、帰る人いないですよーっだ!
ずっと1人で帰ってたんだからね!
「じゃあさ」
ん?
「一緒に帰る?」