君と過ごした100日間は。


ホームルームが終わると、いつものように皆ガヤガヤし始める。

雪菜を見てみると、どうやら美優と話しているようだった。

僕は先に教室を出て、長い階段を降りる。


外に出ると、とても冷たい風が吹いていた。

体を冷やさないために、少し学校の周りを歩いていた。


まだ転入してきて1ヶ月も経っていない。

だから、まだ学校の中で見ていない場所があった。

雪菜に案内してもらおうかな、なんて考えをしていた。

まだそんなに仲良いってわけじゃないのに・・・。

案内なんて、してくれるわけないよね。


「はぁ・・・」


僕はため息をついて、また玄関の前に戻った。

すると玄関の前に、誰かを探しているような人がいた。

遠くから見てもわかる。

雪菜だ。


雪菜は昔から、すごくキョロキョロしていて、落ち着きがない。

中学に入ったからか、小さい頃よりはマシになったと思うけど、たまに見せるオロオロ感は、見てるこっちも面白かった。

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