君と過ごした100日間は。


「芦川くんっ!美優と話してくるから、玄関で待っててくれるかな?」


ホームルームが終わったらすぐに、僕の方を向いて、雪菜が笑顔で話しかけてきた。

もう4週間もたってる。

一緒に帰ることがもう慣れてきたのか、最近は当たり前のように「待ってて」と言ってくるようになってきた。

それが毎日嬉しい。

でも今日は、少し用事があって、一緒に帰れない日だった。


「ごめん、今日は用事があって、一緒に帰れないんだ」


そう言うと、さっきの笑顔は消えて、悲しい顔になる。


「なんで・・・?」

「家にお客さんが来るんだ」

「そっか・・・」


それだけ言って、雪菜は俯きながら、美優のところに行っていった。

少し気になったけど、僕は帰る準備をして、すぐに教室を出た。

その時、チラッと教室を見たとき、雪菜と目が合った気がした。




< 26 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop