君と過ごした100日間は。
「芦川くんっ!美優と話してくるから、玄関で待っててくれるかな?」
ホームルームが終わったらすぐに、僕の方を向いて、雪菜が笑顔で話しかけてきた。
もう4週間もたってる。
一緒に帰ることがもう慣れてきたのか、最近は当たり前のように「待ってて」と言ってくるようになってきた。
それが毎日嬉しい。
でも今日は、少し用事があって、一緒に帰れない日だった。
「ごめん、今日は用事があって、一緒に帰れないんだ」
そう言うと、さっきの笑顔は消えて、悲しい顔になる。
「なんで・・・?」
「家にお客さんが来るんだ」
「そっか・・・」
それだけ言って、雪菜は俯きながら、美優のところに行っていった。
少し気になったけど、僕は帰る準備をして、すぐに教室を出た。
その時、チラッと教室を見たとき、雪菜と目が合った気がした。