君と過ごした100日間は。
もう・・・。
昔からお父さんは、お母さんが隣にいると、すぐに調子に乗る。
「でも、雪菜がそうだったらどうする?」
いつの間にか、お母さんはカップに紅茶を入れて、それを飲みながら呟いた。
「そうだったら・・・って?」
少し理解できない僕に、お母さんはティーカップをテーブルに置いて、ゆっくりと話す。
「雪菜、蓮斗が双子の兄ってこと、覚えてないんでしょ?」
「うん。 話した限り、そんな感じ」
「だったら、兄妹だってこと知らないで、雪菜が蓮斗を好きになっちゃう可能性だってあるんじゃない?」
雪菜が・・・。
僕のことを、好きになる・・・?
そんな話、あるわけないじゃないか。
「ありえないよ」
「いや、そうとも限らないぞ」
さっきまで静かにお母さんの話を聞いてたお父さんが、口を開いた。
お父さんの言葉に、さらに僕の頭は理解できなくなる。
「なんで?」
「だって、お前・・・」