君と過ごした100日間は。



「雪菜と一緒に帰ってんだろ?」




この言葉を聞いて、やっと理解できた。


そっか・・・。

僕が雪菜と一緒に帰ってるってことは、僕は雪菜と一緒にいる時間が他の人より多い。

そうなると、一緒にいる時間が長い僕のことが、好きになる可能性もあるってことか。

でも今思うと、好きになったからなんだって話だ。

こっちから振っちゃえば、あっちだってすぐに諦めるはず。


「蓮斗は、恋をしたことはないのか?」


恋・・・。

僕は、4歳の頃から、ずっと雪菜のことばかりを考えていたから、恋なんてことは全然考えたことなかった。


「うん、ないと思う」

「じゃあ・・・わかんないわね」

「えぇ?」


お母さんもお父さんも、まるですべてをわかってるかのように話してくる。


「蓮斗、自分のこと好きになられたって、こっちから振れば、あっちも諦めてくれるって思ってるでしょう」

「え!?」


お母さんに、さっき思ってたことを当てられて、少し焦る。

でも、お母さんが当てれるってことは、そうなんだろうな・・・。


「違うのよ、蓮斗」


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