君と過ごした100日間は。
「女の子ってね、1回恋しちゃうと、たとえ振られても、そう簡単に諦めれないものなのよ」
「へぇ・・・」
「だから、もし雪菜が蓮斗のこと好きになっちゃったら、大変だと思わない? 兄妹同士の恋は良くないって、蓮斗もわかるわよね?」
まぁ・・・。
大体はわかるけど・・・。
「だったら、どうすればいいの? 僕が、雪菜から離れればいいの?」
「ううん。 お母さんが考えているのはね・・・」
いつの間にか、真面目な顔で話していたお母さんは、僕の頭の中を、何かの棒で叩くような言葉を言った。
「雪菜に、蓮斗がお兄ちゃんってこと、言ったほうがいいんじゃないかなって思って」
一番嫌なことを言われて、僕の頭の中は真っ白になる。
「そんなの嫌に決まってんじゃないか!」
僕は立ち上がり、お母さんの提案を否定した。
そのせいか、お母さんもお父さんもビックリした顔を見せた。
「れ、蓮斗・・・?」
「お父さんもお母さんも、僕が今、どんな気持ちで雪菜と会ってるか、わかるよね!?」
止まらない。
「絶対嫌だ! 雪菜には・・・死んでも兄妹ってことバレたくないっ!」
「死んでもなんて言葉を使うなっ!!」
お父さんの言葉に、僕はハッと我に返った。
僕、何言ってんだろ・・・。
死んでも、なんて・・・・・・。