君と過ごした100日間は。



「お父さん」

「ん、なんだ?」

「雪菜いると思う?」

「昨日、母さんに電話したんだ。 やっぱり雪菜は、お前が行く学校にいるらしい」


お父さんのその言葉にホッとして、自然と顔が笑顔になる。


「なんだ? 早く雪菜に会いたいのか?」

「なっ、別に、そんなんじゃねーよ。 ただ気になっただけだし・・・っ」


あうう・・・。

お父さんがニヤニヤと聞いてきたから、思わず変なこと言っちゃった・・・。

別にそんなこと、頭の隅にも無いぐらい思ってないのに・・・。

素直に言えなかった自分が少し嫌になって、僕は勢いよく食パンを食べた。


「ところで蓮斗」

「ん?」

「お前は何時に家を出るつもりなんだ?」


え?と思って、時計を見てみると、もう7時半を過ぎていた。

確かホームルームが始まるのが8時・・・。

家から学校までの距離は少し遠い。

頭の中で計算をしてみると、歩いても間に合うかどうかぐらいのギリギリな時間だと思わされる。


「やっべ! 遅れちゃう! 行ってきますっ」

「はいよ」


真新しい制服のブレザーを着て、僕はダッシュで家を出ていった。
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