君と過ごした100日間は。
「めんどくさい・・・」
机を運ぶまで私たちに会話がなかったけど、机のある教室に入った後、芦川くんはポツリとつぶやいた。
ど、どうしよう。
返事したほうがいいのかな?
なんて芦川くんの方を向いて考えてると、私の視線に気づいたのか、芦川くんもこちらを向いた。
「ごめん、聞こえちゃった?」
困ったような笑顔で言ってくるから、私は慌ててしまった。
「う、ううんっ、大丈夫っ」
「えっと・・・雪菜、さんだっけ?」
「あ、うん。 芦川雪菜っていうの」
「苗字同じだったんだね」
「うん・・・」
芦川くんって、ちょっと可愛い系男子だなぁ。
なんてまた考えてるうちに、芦川くんは机と椅子を持って、教室を出ようとしていた。