キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
6。*゚我慢してたんだ
「……カンナ様、これはみじん切りではなくサイコロでございますよ」
「だ、だって……目が、目が痛くて~~!」
お試し同棲生活6日目、私は執事さんの指導のもと、初めてのハンバーグ作りに挑んでいた。
泣いているのは執事さんがスパルタだからではなくて、玉ねぎが目に染みているからです、はい。
明日で同棲生活も終わりになってしまうから、その前に蘭さんの好物を私が作ってあげたくて。
「さぁ!愛情を込めてしっかりこねるのですよ!」
「は、はいっ!」
料理のことになると目の色が変わる執事さんに厳しく指導されながら、なんとかそれなりのものが出来上がった。
ワクワクしながら帰りを待っていると、二人が話しながらダイニングにやってくる。
蘭さんの姿が見えると、私は堪えきれない笑顔で彼に駆け寄った。