キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
2。*゚こっちにおいで
自然と目が覚めた時、外はすでに朝を迎えていた。
なんだか色々あって精神的に疲れたのか、昨日はあのまま眠ってしまったらしい。
蘭さんは私に言った通り、ソファーでタオルケットに包まって寝ていた。
長い睫毛が際立つ寝顔もとっても綺麗で、いつまでも見ていたいくらい。
でも本当にずっと見ているわけにもいかず、とりあえず洗面所で顔を洗うと、戻ってきた時にはもう彼は目を覚ましていた。
「あ、おはようございます…!」
「おはよう。ちゃんと寝れた?」
「はい、おかげさまで」
「それはよかった」と言って、彼もまた洗面所に向かおうとする。
ラフな部屋着姿でさえも素敵だな……なんて思いつつぼんやり見つめていると、その視線に彼が気付いた。