キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
小振りなダイヤがいくつも散りばめられ、可愛らしい花をかたどった、まばゆい光を放つ指輪。

蘭さんは私の左手を取り、それを薬指にそっと嵌めた。

もう胸が一杯で、堪えきれない涙が溢れ出す。



「よかった、サイズもぴったりだ」

「いつの間に……」

「君が寝てる間にちょっと、ね」



悪戯っぽく口角を上げる蘭さんに、私は泣きながらも笑った。



「驚かせたくて勝手に選んじゃったけどごめんね。今度は一緒に選ぼう」



今度……それは、結婚指輪……?

気を利かせてお店の奥へ下がっていく店員さんを目の端に映しながら、キラキラと輝く左手を引かれた私は蘭さんの腕の中に納まった。



「これからもずっと、君だけを愛してる。──結婚しよう」

「はい……!」



しっかりと抱きしめ合い、お互いの愛を確認する。

決められた結婚から生まれた、真実の愛を。

そして“一生大事にします”と、心の中で誓った──。





 お外でデート編。*゚Happy end

※69ページのあとがきへJump!



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