キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
「わかりました、待ってます」



そう答えながらもあからさまにシュンとする私を見て、蘭さんはクスッと笑い優しく頭を撫でる。



「そんなに悲しそうな顔しないで。本当にすぐ終わるから」

「……はい」

「そうだ。そんくらいで落ち込んでんじゃねーよ、単純女」



私達の会話に割り込んできたのは、いつもより遅く起きてきた蓮さんだ。

私は頬を膨らませて、欠伸をしながら頭を掻く彼を睨んだ。


蘭さんを見送った後も、蓮さんの意地悪は終わるどころかどんどん加速する。



「昨日はあれから仲良くヤッたか?」

「ヤッ……!?な、何言ってるんですかっ!」

「ごまかしても無駄だ。声が聞こえてきたぞ」

「!!」



絶句して顔を真っ赤にする私。

すると、蓮さんはぷっと吹き出して笑い始めた。


< 64 / 69 >

この作品をシェア

pagetop