美男美女と天使と悪魔と殺し合い学園生活に青春なんてなかったのだ
…なんて文句をいった所で何も現状は変わらない。
我ながら悲しくなってくるぜ。
辺りを見まわすと変わらず続く商店街。
その店々に並ぶ品物は実にバラエティーにとんでいた。
とある店は剣や銃などを扱う武器店。
またある店は怪しげな薬品等を扱っている。
…まさにファンタジー世界だな。
こんな感じのゲームなら元の世界で腐る程やってきたわ。
ん?
やっぱ武器店とかあるってことは、魔物とか出てくるって事!?
や、や、やべー!!!
私体力ないし、そもそも戦いなんてできねー!!!
あれ、私これ死ぬんじゃね?
いやいや、諦めるのはまだ早いぞ私!!
まだ、死ぬと決まったわけじゃ…
頭を抱え多少の混乱でうろたえていると後ろから爽やかな声が聞こえてきた。
「ねえ、君っ!!」
何だこのイケボ、萌えるな。
ああ、やっぱりどんな世界でもイケボは存在するんだな…
そんな事を思いながら心地よい青年であろうか、彼の声にひと時の癒しを堪能していると不意に肩を誰かに叩かれた。
「ねえ、君ってば!!」