騒がしい怒鳴り声が聞こえる…

物を投げ合う音も…




母さんと、父さんの声…


前は…楽しくて沢山笑っていたのに今では楽しいと思える事がなくなった…

この春、私は地元の私立高校に入学した

とくに、勉強ができるわけでも運動ができるわけじゃなかった

別にこれと言って高校で何かが変わったかと言われても、何も変わらない

ただ、日常がすぎてくだけの変わりばえしない日々…



「…つまんない」

花の女子高生が、なんていう人もいるだろうが如何せん私は冷めていた


「玲奈!いらっしゃい!!」

私を呼ぶ声…

どうせその名前もこの体の名前にしかすぎないけれど私は両親の前ではいい子を演じているためすぐにいかなくてはいけなかった

「何ー?お母さん」

「お母さん、少し用事ができたから晩ご飯とか家の事やっといて!」

…内心、またこれかそう思った

2年前くらいから見知らぬ男にお金を次こぎ始めたお母さん…

ま、どうでもいいけどさ…

「はーい!気をつけて行ってね!!」

「ええ!玲奈は本当にいい子ね!!お母さん大好きよ!!」

「私もお母さん大好きだよ!!」

にっこりと完璧に作られた顔で私は言う。

まあ、よく言えたものだ。自分でも感心するほど嘘が口を飛び出してくる

「ふふ、じゃあいってくるわね!!」

母さんはそういうと玄関から出ていった

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