【一応 休】少しでも変わるのなら~この新撰組と共に~


薫が聞いた内容は知っている通りだった。



薫「そうですか、わかりました」



すると、後ろから声をかけられた。



土「坂口どうだ?」



土方は10分もしないうちに戻って来た。



薫「本当に休みましたか?まぁ、いいや。吐いてくれましたよ」



土「‼︎ほ、本当か!」



薫は頷いて、古高にもう一度話すように言った。






土「変なことを考えてくれたじゃねぇか」


土方は皆に伝えに行った。




薫「もし、ここから出られたら悔いのないように生きて下さい。そして家族や仲間を大切にして下さい」



古「ああ。言われなくてもそうする」



薫は、軽く笑い戸の方へ歩いて行った。



薫「あ、そうだ。新撰組〈ここ〉の人達は恨まないでくださいね?…… あなたの仲間もなるべく傷付けないようにさせます。 では」



薫は出て行った。



最後の一言は聞こえるか聞こえないか、そんな位の声の大きさだった。



古「…俺たちの計画を知っていたような口調……全てを見透かしているようなあの目…変わった男だ。………あいつも憎い奴が居るのか………」




古高は薫が出て行った先をじっと見つめていた。






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