【一応 休】少しでも変わるのなら~この新撰組と共に~
親と子達
斎藤は二人に、薫が眠れていない事。そのためご飯を食べても戻してしまうことだけ話した。
土「……そういう事だったのかよ。……にしても悪いことしちまったな」
近「薫君は、何でも自分で抱えてしまうのだな」
土「仕方ねぇ。俺たちがコイツを連れて帰るか」
斎「では、俺は残ってアイツらをなんとかして戻ります」
近「すまない」
土「ったく。斎藤みたいに酒を考えて呑める奴はいないのか?ったく迷惑な奴らだ」
薫と同じようなことを言っている。
それを思い出した斎藤はクスッと笑った。
それから、どちらが薫をおぶって帰るかを争っていた。
近藤も土方もどうやら薫をおぶりたいようだ。
少し争った後、
近藤が「父親の私がおぶる」と言った。
土「あ?近藤さんが父親……ってことは俺が母親なのか⁈いや絶対俺が父親だろ」
一応どちらかが、父親母親という前提らしい。
近「トシ。薫君と左之が父親は私で母親がトシだと言っていたぞ?」
そう言う近藤は嬉しそうだ。
土「チッ……分かった分かった。坂口や斎藤なら良いが、アイツらの母親は勘弁だな」
そして近藤が薫を背中に乗せて、二人は笑いながら戻って行った。
それを見送った斎藤は……
斎『局長と副長があのようなやり取りをするとは………またもや貴重な面を見てしまった』
そして斎藤も酔っ払いの世話をしに部屋へ戻った。