【一応 休】少しでも変わるのなら~この新撰組と共に~
山南は薫を部屋に通した。
薫「お仕事が忙しいのに申し訳ありません」
山「いいんですよ。薫君と話すのはとても面白いので」
そう言って山南は微笑んでいた。
山「ところで、どうしたんです?」
薫「……あー。
…ちょっとある事がありまして、
どう解決していいか分からないんです。頭の中で、こう…糸がこんがらがっちゃうような…」
山「なるほど。そこまで薫君の頭を悩ませるようなことなのですね。
でも、もしかするとその悩みには、
正解は無いのかもしれませんよ」
薫「……え」
なぜか山南は見通しているような感じだった。
山「いや、薫君がどんなことで悩んでいるのかわかりませんよ?でも、悩んでも悩んでも答えが出ないことは誰でもあります。そういう悩みは正解が無い答えが無いと私は思いますよ」
この答えを聞いて、体がスッとした。
山「行動して、もし間違っていたのなら修正すれば良いと思いますよ」
薫「おお〜!」
薫は思わず拍手をしてしまった。
薫「あ。すみません。つい…。
山南さんに聞いてもらって本当に良かったです!ありがとうございます」
山「お役に立てたようで何よりです」
やはり山南は仏のような微笑む。
聞いてもらって良かった。
薫「お忙しい中、お邪魔してしまいごめんなさい。ありがとうございました」
薫は山南の部屋を後にした。
先ほどの表情とは全く違う、何かを決心した表情に変わっていた。