【俺様番外編】役者達の日常
店を後にする親父の背中を見つめた。



いつの間にか俺と同じくらいの大きさの背中…。



俺は無意識に親父を追いかけた。



「親父!!」

「なんだ?帰る気になったか?」

「帰んないけど…。休みが取れたら必ず帰る!!」

「わかった。その時はあの先生も連れて来い。」

「うん。」

「あそこはお前の家だ。いつでも待ってる。」

「マジで…ありがとう…。」



こうして俺は日本に残ることができた。



俺の家はアメリカにある。



高級住宅街の一軒家。



今度帰る時は華衣チャンの連れてくよ。



親父が歳とって仕事ができなくなったらマジで親孝行するから。



その時は親父が日本に来い。



俺が親父の家を用意しておくから。



だから今はだけは俺の家は親父が住んでるアメリカだ!!



マジで親父が親父でよかった。



「華衣チャン、準備できた?」

「うん!!今行く!!柊太君のお母さんに気に入られなかったらどうしよう…。」

「大丈夫。母親も教師だったから。小学校だけど。」

「本当!?」

「うん。」

「じゃ、行きましょ?」




END
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