【俺様番外編】役者達の日常
侮れない男だ…。



「これからどうするかはお前の自由。」

「金返す…。」

「いらない。俺は600万をお前に投資しただけだ。」

「投資?」

「俺の店で働けばやり方次第で年収600万なんて軽く越えるぞ?」



向に見えるキレイなカフェ…。



ここで働く…。



「返したいと思うなら働け。死ぬ気で働け。俺はお前に賭けてみたい。」



気付けば涙が流れてた。



俺をここまで買ってくれる人は他にイナイ…。



俺は死ぬまでこの人に着いて行こう…。



16歳になった秋、俺は日向さんに頭を下げた。



「働かせてください。」

「あいよ。」



すげぇ人だ…。



借りた金は死んでも返す。



そしてこの恩は死ぬまで返し続ける。



毎日毎日働いた。



楽しくて楽しくて仕方なかった。



「安田、たまにはメシ食いに行こうか。」



18になった俺に日向さんがメシを奢ってくれた。



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