無口な彼女




…、っ____________




「クソ…っ」



_________ダンッッ




壁を思いっきり殴る。



…殴った場所は、無惨にも大きくへこんでしまった。







「殺したのに代わりない。」




「っおい」



「でも、もういい。」




私は、はぁ、と溜め息をつく。



もう、2年前から、精神的にも体力的にも、もう限界なんだ。







もう、普通に生きたい。



誰かを守るために喧嘩をする、とよくいうけど、


それで結局、守れなかったら意味がない。



…それが怖いから、



私は、守る存在を作らなければいい、と思っていた。




…2年前のあの日から、ずっと。




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