無口な彼女



…別に、許したわけでも、諦めたわけでもない。




みんなを殺したアイツらは憎いし、本気で殺したいと今でも思う。





______________




だけど、




アイツらを殺したとしても、わたしのなにになるのか、




それが最近わからなくなってきてたんだ。




私は、もちろん人を殺したことなんてない。




でも、アイツらの敵なら、人を殺してもいいと思っていた。





人の命なんて、儚い。





ナイフで心臓を刺せば死ぬ。




でも、そのあと私に何が残る?





たとえ憎しみがはれたとしても、私は、みんなを殺した奴らと同じことをしたってことだ。





胸糞悪すぎる。





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