無口な彼女




なんだか、昔を思い出して、照れ臭くなった。





「…私、もう一度やり直す。」




もっと楽しく生きたい。




もっと、笑顔になりたい。





「お前なら、きっとうまくいく。」





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廉耶の言葉が、妙に説得力があって、






「…あ、れ」





_____________ポタ…






あの事件以来の涙が溢れて止まらなかった。






「…よく頑張った。」






「う、るさい。…はな、れろっ」





「バカ。大人しく俺の胸で泣いとけよ。」











「…キモ。」






なにかを演じきったように言う廉耶に、涙が引っ込んだ。






「うそだろ!?」






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やっぱりこの男は変わってない_____________











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